
市場調査で大切なのは、「仮説と調査結果の説得力」と長年市場調査業界にいた私は思います。
なぜそう思うのか、その理由についてまとめていきたいと思います。
仮説の重要性
市場調査は、仮説に基づいて調査項目を作り、調べます。
仮説が全く異なり調査項目が異なれば、的外れは調査となってしまいます。
状況によってはもう一度調べなおしです。
多くの場合、市場調査はその内容とともにスピードが重要視されます。古すぎては使えないデータになる場合が多いからです。
そのため、仮説はとても大切なのです。
仮説がなくては調査項目があいまいになり、調査を進めるうちに、結局は絞り込んでいく(仮説を立てると同じような流れ)ことになります。
調査結果の説得力
誰が言ってるかより、担当者が納得すれば正解な世界
ある話を聞いた時に、近所の人たちよりは大学の教授やお医者さんなどが話したことの方が説得力や真実味があることがあるのではないでしょうか ?
市場調査でも同じような事があり、統計の出所であったり、インタビューした相手であったり情報の出所がえらい(権威のある)方が、説得力をもったりします。
でも、面白いのは市場調査の場合、話を聞くのは、そのビジネスに関心があるプロ達です。そのため、プロの感覚的におかしかったら相手が教授であろうが、国の統計であろうがこの調査は信用できないと突き返されます。つまり説得力と妥当性がないと駄目なのです 。
~客先から言われた一言「業界の統計はなんかおかしいんですよね。こっちの方が感覚的に正しい気がします」
以前、お客さんに中国のマーケットについて報告した時にある程度を高評価をしてもらい、その理由が「中国の統計については前から違和感があったんですよね。この数字の方が営業の現場から上がってくる数字に近くて信用ができますね」と言ってもらえたことがあります。
わかりやすさも出来を左右する
また、同じ内容のデータなら分かりやすいほうがいい。
グラフや図表はもちろん、「〇〇億円はイオングループの売上高と同じくらい」などの比較も大切です。
まとめ
あなたが市場調査を自分でしたいと思う目的は何でしょうか?
上司に言われて?自分が考えた商品を作りたいから?新規ビジネスを立ち上げたいから?・・・
色々あると思いますが、その調査データを有効に使いたいと思うはずです。
そのためには調査をするときに常に、仮説と調査結果を意識しながら調査するといいと思います。