市場調査業界の人はもとより、社会人でも多くの人が知っている「帝国データバンク」。
今回は帝国データバンクの企業情報の使い方や3つの入手方法についてまとめます。
帝国データバンクとは
皆さんのイメージの多くは、「倒産情報」「企業情報」の会社ではないでしょうか?
営業の人にとっては「信用情報」会社ですよね。
帝国データバンクは創業時の社名が「帝国興信所」であることからわかるように元々結婚調査・雇用調査等の個人調査もしていました。昔は図書館に「帝国信用録」がおいてましたね。
会社の概要は以下の通りです。
商号 | 株式会社帝国データバンク |
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本社所在地 | 東京都港区南青山2-5-20 |
創業年月日 | 1900(明治33)年3月3日 |
設立年月日 | 1987(昭和62)年7月13日 |
資本金 | 9,000万円 |
従業員数 | 3,300名(調査取材部門として1,700名) |
売上高 | 543億円(2021年9月期) |
入手方法①:帝国データバンク会社年鑑を使う
会社年鑑は全国の企業情報を集めた分厚い本です。下の写真のような本が4冊で1セットになります。
各地域ブロックごとに分かれ、全部揃えると10万円前後の値段です。
そのため、日常的に企業情報を集める方以外にはお勧めしません。
ただ、図書館でこの会社年鑑を置いているケースは多いので、無料で調べたいのであれば図書館でこの会社年鑑を使って企業情報を調べるのも手だと思います。
入手できる企業情報のイメージ
記載内容は下の「TDB企業サーチ」とほぼ同じで、損益計算書・貸借対象表などの情報は記載されてません。帝国データバンクのHPからサンプルを引用すると以下の通りです。
入手方法②:帝国データのホームページから企業情報を買う「TDB企業サーチ」
もっと気軽に企業情報入手したい場合は、1社500円と有料ですが、帝国データバンクのHPにある「TDB企業サーチ」が便利です。
使い方
使い方は簡単で以下の通りです。
- 企業名を入力
- 企業名に一致したリストが表示され対象の「会社情報」をクリック(「会社情報」が表示されなければありません)
- 氏名・メールアドレスを入力
- カード情報を入力
- 決済
- 会社情報の表示(メールで同じ内容が送られてきます)
入手できる企業情報のイメージ
公式サイトから引用するとこんな感じです(もちろん、会社によって空白の個所もあります)
対象企業のデータない場合とはどんな場合か?
500円の企業情報で検索して、企業コードはあるのにデータ出てこないのは2つパターンがあり、次の有料チケットを使えば買えるケースと、帝国データも情報収集できていないケースです。
入手方法③:チケット購入後、企業情報を買う
この3つ目の方法だと①②の場合に比べて詳細なデータであったり、検索条件をカスタイマイズできます。
このチケット購入の利用法は主に次の2つです。
(帝国データバンクでは、料金は基本前払です。(見た後でいらないというケースも多いからでしょうね))
1,営業所へ電話してチケットを使いレポートを買う
帝国データが「会員」と呼んでいるこの方法は、税別12万円で5枚のチケットを買い、チケットを使って調査データを買うという仕組みです。
このやり方だと①②の企業概要のような簡単なデータと比べて、貸借対照表などの財務諸表や借入状況、代表者の特性や沿革、資産の状況など細かい10ページから20ページ程度の情報が入ります。
2,COSMOSNETのIDを取得してWEBベースでデータを買う。
これは日経テレコンとかと同じくWEBのログインIDを取得して必要な情報を買うという方法です。
IDを取得すれば毎月の最低利用料がかかりますが、1のチケット購入に比べて下のようなメリットがあります。
- 調査データの一部だけでも購入可能
- 海外企業情報も購入可能
- 営業リストなどデータ加工も可能
全て有料なのでお金に余裕がある方・企業にはいいサービスかなと思います。
調査会社・マーケティング会社の帝国データバンクの企業情報の使い方
調査会社によりますが、帝国データバンクや東京商工リサーチの情報をそのまま丸写しているような会社も多くみられます。
(このあたりは直接取材をすればヒヤリング対象が同じなので、同じ結果が出てくるという意味で著作権違反とまで言えるかどうかは謎ですが・・・)
調査会社にとって、会社の基本情報はベースデータなので、そこを元に取材をしていくことが多いです。例えば、その年から伸びたか減ったかなどの動きについて押さえるためには、ベースデータの情報を知っておくことが大事になります。
また、調査会社の取引先である企業のマーケティング部門は、帝国データバンクの情報は持っているのが当たり前です。そのため、この情報と異なる場合はなぜ異なるかというのを説明する必要があり、最低限押さえておくべきデータになります。