調査の種類や内容によって、流れは異なりますが、共通する部分を取り上げて全体的な流れを説明したいと思います。
前回の「3.市場調査のポイント「大切なのは仮説と結果の説得力」」はこちら
全体の流れ
概略としては下の流れです。
市場調査の流れ
- STEP1仮説を立てる
- STEP2調査計画を立てる
- STEP3情報収集、取材
- STEP4情報整理
- STEP5アウトプット・報告
個々のパートを説明していきます。
STEP1 :仮説を立てる
仮説とは文字通り仮の説なので正解ではありません。
市場調査はスタートの段階で答えは分かっていないのです。
本当にフラットで偏りのない調査をしようと思えば仮説など必要ありません。
しかし、時間や予算などあらゆるビジネスでは制限がかかるのは当たり前です。
その中でいかに効率よく必要なデータを集めてくるか?という考えなら初めの仮説はとても大事になります。
初めの仮説で立てておきたいのが、 仮の調査の目的と調査結果です 。
市場規模シェア調査であり、新商品投入を考えているのであれば、
- 調査目的:小型化技術がこのマーケットで売れるのか知りたい
- 調査結果:高価格帯での小型化のニーズはあるので、この部分のシェアは取れる。
とかです。そうなると
- 価格帯別商品カテゴリー
- サイズ別価格帯の分布予想
- 市場が伸びてるか落ちているか
- どんなメーカーが参入しているか
- 最近よく聞く商品とヒットの理由
などを思いつく所でまとめていきます。
STEP2 : 調査計画を立てる
設計図にあたる部分です。
仮説で考えたことを計画にしていきます。
この商品だから、この市場と関連する市場の数字を探そう?
商品カテゴリーはこの分野だから、容量や製品タイプはこんな感じかな?
など調べたいことを並べていきます。
そして、その並べたことを調べるための予算や時間を計算します。
STEP3 : 情報収集、取材
STEP2で立てた計画を基に、統計などのオープン情報やメーカーのホームページなどを確認します。
ネットで取れる情報はとりあえず、集めます。
アンケート調査などでは、対象者にアンケート用紙を配ったり、インタビューをしたりします。
STEP4 : 情報整理
集めてきた情報を整理します。
アンケートなどでは集計します。
各情報が初めに立てた仮説と計画と大きくずれていないか検証します。
ずれていれば、調査項目などを作り直し、再調査などを行います。
STEP5 : アウトプット・報告
調査してきたことをまとめます。
レポートや報告書と言われる形にまとめます。
文章だけでなく、グラフや図形、写真などを使い分かりやすいデータを作ります。
作ったデータを報告して終了です。
調査結果を作成し、報告が終わっても不足があれば、追加で調査することもあります。