情報を集めてそれを報告書にまとめるだけでは不十分です。
情報がおかしくないか?違和感はないか?などを確認する必要があります。
今回はその確認の仕方について書いていきたいと思います。
全体を通してストーリーに違和感はないか?逆のことを言っていないか?
レポートの一部分のみを集中しすぎて、はじめと終わりで全然違う事書いてませんか?
例えば、「この市場は少しずづ減少している」と書いてあるのに終わりの方に「急成長を遂げている」など。
まずは、自分で書いた後又は各前のストーリーが一貫性のある内容になっているか読んでみましょう。
できれば、誰かほか人にも読んでもらえれば理想的です。
足し算と引き算の数字に違和感はないか
例えば、ある商品の市場規模を調べた際に、協会、工業会が出している市場規模の数字とメーカーの出荷の合計数字に違和感はないか、などです。
メーカーの出荷が、業界の市場規模の数値を上回っているのであれば、協会のカテゴリー区分が間違っていたり、自分で定義づけている商品のカテゴリ分けが違ったりする場合があります。
このあたりの整合性は必ず確認した方がいいです。
年、年度などの時期のずれはないか
また時期のずれも大きな数値の誤りの原因となります。
年、年度などの違いや各社の決算期による時期の違いなど集計をするタイミングでもそのデータは異なってきています。
二重集計はないか
どの業界でも、メーカーから一般消費者に直接売る以外の小売店や卸・商社などを通るルートがあります。
それぞれが売り上げた数値を合計すると、二重計算となり市場規模を計算する上では排除しなくてはなりません。
これを防ぐには、メーカー出荷額、生産額で統計を取るのが一般的です。
(しかし、目的が小売卸業界で働く人たちの市場規模というような、全体の規模感の話であれば、全てを合計しないと意味がないのでこの場合は二重カウントではありません。調査意図にによって異なってきます)
グループ会社などにも注意
下の様にメーカーから子会社へ販売して、子会社が工事なども行う場合、全社連結売上は工事が含まれた売上となり、製品出荷額を知りたい場合はグループ全体ではなく機器メーカーからの出荷額にしなくてはいけません。
必要なら情報収集へ戻る
情報の確認作業の段階で違和感が出てきた場合、必要であれば調査のやり直しとなります。
ここはあまり躊躇せず、サクッと確認したり、ざっくり確認したりするなどして裏を取ったほうがいいと思います。
というのも、自分が引っかかる、気になる点というのは多くの場合、そのレポートを読む人も気になるからです。
こうした、間違いを少なくするためにも、定義付け、仮説、計画の段階での準備がとても重要となってきますので注意しましょう!